昭和の重力に魂を引かれた漢

小説の感想文、たまぁ~~に雑記

スローライフ万歳『聖なる怠け者の冒険』

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森見登美彦

 

森見先生、お久し振りです。
いやぁ~~相も変わらずの森見ワールドで。もうね、故郷に帰ってきた様な心持ちです。
先生の作品は毎回そうですが、今回も主人公と俺との親和性、所謂一つのシンクロ率が半端無ぇ。
「小和田君」、とても他人とは思えません。

>「何もしない、動かない」ことをモットーとする社会人2年目の小和田君。

小冒険をこよなく愛し、ひたすらマイペースにマッタリと人生を謳歌する主人公。
まさに、我が理想の姿。

そーなんですよ。
ブラックだの、長時間労働だの、サービス残業だの、果ては過労死まで。
皆さん、ちょっとお疲れじゃないんですか?そう!日本全国疲労困憊。
街ですれ違う人たちも、眉間に皺を寄せてイライラと速歩き。何か最近、社会全体が刺々しいんだよね。
ここらで少し肩の力を抜いて、幸せとか人生について妄想を膨らませても罰は当たらんでしょ。

俺もね、ええ、相当な怠け者ですから。小和田君にゃ負けらんねぇ。
加齢に伴いエスカレート、小冒険を愛すどころか、普段の日常がちょっと乱れるのも嫌になってきましたよと。

>「激しい喜びはいらない…そのかわり、深い絶望もない…植物の心のような人生を…そんな平穏な生活こそ、わたしの目標だったのに…」

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ハイ、吉良吉影の名言ですね。
小和田君どろこか吉良レベルですよ。
、、、ヤベぇなこりゃ。

兎に角、欲望?、物欲・性欲・名声欲、そーいった感情がココ数年で急速に減退してきまして。
美味いモン食べて、いい女侍らして、タワマンの最上階に住んでみたいな、そーゆー分り易い成上がり像。
確かにお金は欲しい。
しかし深層心理、心の奥底を丹念に浚ってみるに、別に贅沢三昧で暮らしたいってわけじゃないんだよなぁ~~
ならば今、俺が真に求めるものとは?
それは、、、
人生の自由時間を毎日カッキリと八時間も奪っていく、、、労働という苦役からの解放ッ!

ホラ経済的余裕がふんだんにあれば、働かなくていいじゃん。
あちゃーまさに怠け者、否、駄目人間ここに極まれりです。

でもさ、事ここに至って、時間>お金の人増えてきたんじゃね。
勿論俺も断然コッチ派。だから最近 お金>時間の人と話すとドッと疲れちゃって。
「そんなんだから昭和の重力に魂を引かれた漢君は駄目なんだよ~」みたいな。

、、、、、、。

俺は引き籠もりでもニートでもないんです。
作中小和田君と同じく、勤労し納税し社会的義務を果たした上で、怠けておるのです。
人生を向上させるため、一生懸命努力しとるのは認めるが、他人に自分の価値観を押し付けないで頂きたい。
、、、、、、。
と、さっき出来れば働きたくないと言った口で宣ってますけどw

まあね、ハイ、結論としましてはですね、お金も時間もどっちも大事、がむしゃら派もマッタリ派も大いに人生を楽しみましょう♪っつーことです。

 

サーセン、これ本の感想じゃないですよね

★★★☆☆