昭和の重力に魂を引かれた漢

小説の感想文、たまぁ~~に雑記

伊東潤

○○○とは何者だったのか? 『黒南風の海「文禄・慶長の役」異聞』

伊東潤著 「文禄・慶長の役」異聞 この題名を認識した直後には、もう手に取っていた。 そして手に取った数秒後には、相反する二つの感情が沸沸と湧き上がってきていた。 期待と不安である。 『武田家滅亡』では、相当楽しませて頂いた。 ryodanchoo.hatenabl…

主人公誰?の川中島『吹けよ風 呼べよ嵐』

伊東潤著 御存知「川中島の戦い」ですね。キモは主人公が信玄でも謙信でもなく、北信濃の国人「須田満親」っつーところ。っつーか、誰だよッ!?って、ウィキで補完したら、意外と大物じゃん。 川中島最大の激突である第四次をメインに、全五回の戦いをガッ…

信玄公にこそ読んでいただきたい『武田家滅亡』

伊東潤著 本文二段書きの四百項超ッ大長編です。 内容はまあ、題名の通り。っつーわけで、戦国興味無い人ゴメンちゃい。長篠でボコられた後、継室桂(かつら)の輿入れから、天目山で勝頼が自害(討死)するまで。 天正五年(1577年)~天正十年(1582年)までの…

泣けます『池田屋乱刃』

伊東潤著 皆さん御存知「池田屋事件」ですね。 熱い、熱いッこれぞ幕末の真骨頂。戦国の勝つため、生き残るためには何でもやる。親兄弟でも切り捨てるっつードロドロしたしぶとさ、老練さ、狡猾さ、そーいったもんは皆無。ひたすら純粋で猛烈に熱い。 いかに…