昭和の重力に魂を引かれた漢

小説の感想文、たまぁ~~に雑記

不思議系最強『本にだって雄と雌があります』

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小田雅久仁著

 

何じゃコリャッ!?!?まさに怪文奇文迷文?形容詞と修飾語、比喩比喩比喩の嵐ッこんなゴテゴテした文章見たこと無ぇ。俺もさぁ~~それなりに色んなジャンルの小説読んできたと思ってたけどまだ残ってるんだね、「こんなの初めてかもッ!」ってヤツが。う~~ん、何から説明すれば良いのやら、、、っつーか気付いた?読み辛いでしょ。だって改行してないもん。いやね、俺と同じ感覚を味わってもらおうかなぁと思って。そう、とにかく一項当たりの字数がメチャクチャ多いんです。字面密度(単位ページ当たりの字数)が過去読んだどんな本より多いッ!その薄さとは裏腹に、読了するのにかなり時間を要しました。それに先述の通りまあぁ文章がゴテゴテしてっから。しかもどーでーもいい話がダラダラと続くし、、、

読み辛えぇッ!

っつーわけで、こっからはちゃんと改行します。
で、何だっけ?
そう、読み辛いの。前半あんま面白くないし。
しかし何とも言えない魅力が文章から沸き立ってくるのは感じるわけ。
ジャンルはえぇーーっと、ファンタジーになんのかね?
題名の通りまぁ荒唐無稽な話ですわ。表紙の絵も良い味出してんでしょ。
書店で見かけた時、面白そう!と思ったもんね。
いや~~まさか、ここまでぶっ飛んでるとは、、、

「本と本がまぐわって新しい本が産まれる」

この発想だけでも相当ぶっ飛んでるよね、うん。
この怪奇現象?に携わることになる一族を父から子、孫曾孫と追いかけていくわけだが、、、
ゴメン、俺の表現力と語彙ではとてもじゃないが上手く説明出来ん。
兎に角、ゴテゴテした文章でどーでもいい話がダラダラ続くんだけど、主人公?の深井與次郎(ふかいよじろう)が出征したボルネオで臨死体験?する辺りから圧巻の展開。
ふざけ倒した雰囲気から一転、地獄の戦場をこれでもかと生々しく描写した後、幻想的な臨死体験へ。そして、ばら撒いた伏線が一気に収斂するカタルシス
あたかも今、新しい本が生まれる瞬間に読者である自分も立ち会っているッ!という摩訶不思議なる一体感。
アマゾン他、ネット上での激賞も大いに納得するところ。

じゃあ俺も絶賛かというとそこはそれ、正直微妙w
例えば難読漢字。多過ぎッ!いやマジで。

だってホラ、コンセプトは怪文奇文迷文なんだもん。小田先生が慣用句辞典片手に文章を捏ね繰り回してる様が目に浮かぶようですw
読めねぇどころか初めて見る漢字とか古語とか、もう勘弁して下さい。メモ用紙(難読漢字書き留め用)三枚だぜ三枚。
今回特別公開。書き留める度一旦中断するから読書ペース激悪。

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それに前半はホントどーでもいい話なんで、栞を辿って読書を再会した時、毎回あれ?どこまで読んだっけ?ああ、ココからか、、、数行読んで→ココ読んでんじゃんの繰り返し。
まぁレビューを散見するに、上記のような感想は殆ど見当たらないんで単に俺の読解力不足、若しくは相性の問題だと思うが。

っつーわけで、俺的に微妙な評価になってしまうが、是非お薦めしたい。特に読書好きの方。
古今東西の名著に詳しい人なら更に面白いんじゃないでしょうか。
嗚呼、誰かと感想語り合いたいわぁ~~


オンリーワン
★★★☆☆